珍しいもの
古いものを整理していたら、珍しいものが出てきました。
『 計算尺 』です。 しかも三種類。
計算尺は現役時代、電卓が普及するまで使用していました。
電卓と違い、加算と減算が出来ないこと、目盛りで数値を合わせたり、読んだりするので答えは概算値となること、そして位取りが出来ないので暗算で求めていた、と記憶しています。
それでも当時は随分便利に利用していました。
携帯用
全長 15㎝
目盛部 12.5㎝
実務用
全長 30㎝
目盛部 25㎝
実務用
全長 32㎝
目盛部 25㎝
使用法説明書
小さな計算尺は携帯用として胸ポケットに、大きい方は机の中に入れておいて、利用していました。
大きい計算尺は携帯用に比べ、目盛りが細かくなる分答えがより正確値に近づきます。
計算尺でできる計算は、「乗除計算」「比例・反比例」「平方と平方根」「立方と立方根」「対数(常用対数)(自然対数)(べき計算)」そして「三角関数」ができます。
しかし実際に利用していたのは、乗除計算のみだった・・・・と思います。
使用方法(乗算)
計算例 33 × 6 = A
① 固定尺(D尺・下の目盛)の「 3.3 」に、カーソル線を合わせる
②滑尺(C尺・上の目盛)の「 1 」または「 10 」をカーソル線に合わせる
③滑尺(C尺・上の目盛り)の「 6 」にカーソル線を移動する。
カーソル線のD尺(下の目盛)の値が答え(A)
答え(A) = 1.98 ⇒
198
* 滑尺にはC尺の目盛りを逆に表示したCI尺があります。 滑尺中央にある赤色数字がCI尺です
C尺とCI尺を使い分けることで、滑尺の移動を少なくする工夫がされています。